インスタグラムの引き継ぎ方法│後任への担当変更や機種変更の対応について

インスタグラムは、企業の商品やサービスをPRするためのプラットフォームとして有用です。看板アイテムのブランディングをしたり、店舗の集客導線にしたりするために、運営をしている企業も多いでしょう。

運用の中では、担当者を増やして作業を分担したい、新たな担当者に引き継ぎたいというシーンも出てくるのではないでしょうか。

本記事では、企業で運用しているインスタグラムの担当を後任に引き継ぐ際のポイントや、端末を変更する場合にやっておいた方が良いことをご紹介します。

ぜひ最後まで読んで、インスタグラムの運用担当を引き継ぐ際の参考にしてみてください。

※本記事の情報は2022年9月時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。

インスタグラムの運用を後任に引き継ぐ際のポイント

インスタグラムの運用を後任に引き継ぐ際は、以下のポイントを押さえておきましょう。

  • 使用する端末を確認する
  • 運用マニュアルを作成する
  • Facebookビジネスマネージャの管理者設定をする
  • 分析結果を共有する

それぞれ詳しく説明します。

使用する端末を確認する

引き継ぎを行う際は、まず後任者が使用する予定の端末を確認しましょう。

インスタグラムのアカウントデータは、Web上に存在しています。アカウントを抹消しない限りはログアウトなどをしてもデータが残り、改めてログインすることで、再びそのアカウントが使える仕組みです。

そのためインスタグラムを引き継ぐ際は、後任者はこれまでとは異なる端末を使うことが可能です。複数の端末から同じアカウントにログインできるので、運用する端末を追加して担当者の数を増やしたいという場合でも、簡単に引き継ぐことができます。

引き継ぎの際、後任者がこれまでと異なる端末を使用する場合は、アカウントを移し替える作業をする必要があります。担当者だけが交代し、端末を引き渡して同じものを使う場合は、インスタグラム内の設定変更などは特に必要ありません。

運用マニュアルを作成する

インスタグラム運用に限らず、あらゆる業務に通じる話ですが、引き継ぎの際は後任者が確認できる運用マニュアルを作りましょう。インスタグラムの運用マニュアルには、少なくとも以下の2つの内容を入れておく必要があります。

  • アカウントの方針
  • 投稿のルール

例えばアカウントの方針は、「ブランディング」「店舗への誘導」といった運用の目的や、メインとなるターゲットユーザー、アカウントの世界観などを明記します。

投稿のルールは、テキストのトンマナや画像のフィルター、投稿のタイミングなどを記載しておくと良いでしょう。運用にあたって必要となる情報は全て記入し、不足のないようにしてください。

マニュアルを作ったら、十分な時間を設けて後任者へ内容を説明します。可能であれば、項目ごとに引き継ぎが完了したことが分かるよう、記録を残しながら引き継ぎを行うのがおすすめです。一部を飛ばしてしまったり、必要な説明が漏れてしまったりするのを防ぐことができ、より確実に引き継ぎを行えるはずです。

Facebookビジネスマネージャの管理者設定をする

インスタグラムの運用にFacebookビジネスマネージャを使っている場合は、後任者のFacebookアカウントを管理者として設定する必要があります。

Facebookビジネスマネージャとは、インスタグラムを運営するMeta社公式の管理ツールです。同じくMeta社が運営するFacebookのアカウントでログインし、ひも付いたFacebookのビジネスページや、インスタグラムアカウントをまとめて管理できます。一つのFacebookビジネスマネージャに対し、複数のFacebookアカウントを管理者として登録可能です。

出典:Metaビジネスヘルプセンター「ビジネスマネージャにInstagramアカウントを追加する」
https://www.facebook.com/business/help/1125825714110549?id=420299598837059(2022-09-09)

分析結果を共有する

これまでインスタグラムを運用してきた中で得た情報も、きちんと引き継ぎましょう。
フォロワーの増え方や、反響の良かった記事など、運用した結果を数字で共有できるとなお良いです。
広告を出した場合は、費用対効果を共有してください。市場動向の分析や競合調査を行っていた場合は、そのデータも抜け漏れなく伝えます。

こういった情報を引き継ぐためには、日頃からデータを積み上げ記録しておくことが重要です。インスタグラムのプロアカウントでは、インサイトという機能で、分析に必要な指標のデータを見ることができます。データは90日間分表示することができるので、定期的にチェックして、変化がわかるように時系列で記録しておくと、引き継ぎ後の分析に役立つはずです。

とはいえ、自分たちだけで分析をするのが難しいケースや、定期的な記録をするのが大変というケースもあるでしょう。その場合は、外部の運用支援ツールやアプリを活用するのも一つの手です。
例えば株式会社ライスカレーの「MASAI」なら、MASAIとインスタグラムとの連携を開始した日から、フォロワーデータを蓄積できます。長期的な分析を行いたい企業におすすめのツールです。

出典:Metaビジネスヘルプセンター「Instagramインサイトについて」
https://ja-jp.facebook.com/business/help/441651653251838?id=419087378825961(2022-09-09)

異なる端末にアカウントを引き継ぐ場合に知っておくべきこと

先述の通り、後任者がこれまでと異なる端末を使用する場合は、その端末へインスタグラムアカウントを引き継がなければなりません。
ここからは別の端末へ引き継ぐ際の方法と、引き継ぎの前後でやっておいた方が良いことをご紹介します。

引き継ぎ方法

引き継ぎの作業自体は非常にシンプルです。特に用意すべきものもありません。詳しい手順は以下の通りです。

新しい端末にインスタグラムアプリをインストールする

新たな端末にインスタグラムアカウントを引き継ぐ際は、まずその端末にインスタグラムアプリをインストールしましょう。
スマートフォンやタブレットを使う場合、Android端末ならGoogle Play、Apple端末ならApp Storeでアプリを探します。

なおパソコンのブラウザ上で運用する場合はアプリのインストールは必要ありませんが、利用できる機能が限られてしまうため、ここではアプリを利用するという前提で進めます。

ログインに必要な情報をそろえる

ログインには以下の情報が必要です。

  • 最新のパスワード
  • ユーザー名(アカウントID)
  • バックアップコード(二段階認証をしており、電話番号が変わる場合のみ)

最新のパスワードが分からない場合でも、登録されたユーザーネームかメールアドレス、電話番号が分かり、それらにひも付いた端末が操作できる状況であれば問題ありません。
ログイン画面で「パスワードを忘れた場合」をタップし、登録されているユーザーネーム、メールアドレス、電話番号のいずれか一つを入力します。
[次へ]をタップし、登録の連絡先へ認証メッセージが届くのを待ちましょう。

届いたメッセージには[〇〇(ユーザー名)としてログイン]というリンクと、[パスワードをリセット]というリンクが記載されています。どちらの手順で進めても問題ありませんが、引き継いだ後のことを考えるのであれば、新たなパスワードを設定しておいた方が良いでしょう。
その他の方法として、Facebookアカウントと連携済みであれば、その情報でログインすることも可能です。

またユーザー名は、プロフィール画面の上部に表示されています。引き継ぐ前の端末で確認しておきましょう。

バックアップコードは、二段階認証を設定していて、電話番号が変わる場合のみ必要です。
確認するにはメニューバーから[設定]→[セキュリティ]→[二段階認証]の手順で進めます。
[その他の方法]を開くと表示される5つの8桁の番号が、バックアップコードです。スムーズに引き継ぎを行うためには、事前にメモなどで控えておきましょう。

アカウントにログインする

情報が全てそろったら、インスタグラムを開いて、アカウントにログインします。ログイン画面で必要な情報を入力するだけで完了です。新しい端末にこれまでのアカウントが表示されるでしょう。

引き継ぎ前後にやっておいた方が良いこと

最後に、異なる端末への引き継ぎの前後でやっておいた方が良いことをご紹介します。

【引き継ぎ前】パスワード再設定に必要なメールアドレスの確認

パスワードがわからなくなり、リセットの手段もないとなると、引き継ぎが行えません。
確実に引き継ぎを行うには、パスワード再設定が必要となった時にメッセージを受け取るメールアドレスを事前に確認し、必要に応じて再設定しておきましょう。
確認や再設定は、プロフィール画面の[プロフィールを編集]→[個人の情報の設定]で行えます。

【引き継ぎ前】アプリのバージョン確認

引き継ぎ後に異なる端末を使用したくても、その端末がインスタグラムの推奨する動作環境を満たしていないと、引き継ぎが行えないことも。
動作環境は、アプリをインストールする際の情報画面で確認できます。中古の端末を使用する場合や、購入してからしばらくたっている端末を利用する場合は、インスタグラムが使えるか確認しておく必要があります。

引き継ぎマニュアルに操作の説明などを記載することを考えると、引き継ぎ前と引き継ぎ後で、同じバージョンのインスタグラムアプリを使用するのが望ましいです。できれば両方を最新のバージョンにそろえてから、引き継ぎを行いましょう。

【引き継ぎ前】旧端末でインスタグラムからログアウト

新たな端末でログインを行うと、旧端末に通知が来ることがあります。
必須ではありませんが、混乱を招かないためには、事前にログアウトしておく方が良いでしょう。旧端末での操作ができなくなるため、セキュリティの面でも安心です。

【引き継ぎ後】登録情報の変更

引き継ぎが完了した後は、パスワードやメールアドレスなどの登録情報を更新しておきましょう。
そのままにしておくと、前任者が引継ぎ後もログインできてしまいます。
登録情報を変更し、後任者だけがログインできる状態にしておいてください。

インスタグラム運用担当の引き継ぎはポイントを押さえてスムーズに行いましょう

インスタグラムの運用を後任者へ引き継ぐ際、特に使用する端末が替わる場合は、事前の準備が重要です。
万が一うまく引き継ぎが進まなかった時のことを考慮し、余裕のあるスケジュールで進めるようにしてください。

せっかくインスタグラムを運用するのであれば、後任へ引き継いだ後もこれまでの運用成果をしっかり維持し、さらに反響のあるアカウントに成長させたいものです。

スムーズな引き継ぎを行うためにも、本記事でご紹介したポイントを押さえて計画を立てましょう。