インスタグラムのコメントを非表示にする手順と懸念事項について

インスタグラムのコメント機能は、投稿を見たフォロワーなどとの交流に役立つ反面、ネガティブな内容や悪意のある内容によって、アカウントのイメージを損ねてしまう可能性もあります。コメントは必要に応じて非表示にすることも可能なため、企業としてインスタグラムを運用する際は上手に活用したいものです。

本記事では、インスタグラムのコメントの非表示について、複数の方法と非表示にすることへの懸念事項を中心に解説します。不都合なコメントに悩んでいるという方は、ぜひ参考にしてみてください。

※本記事は2022年10月現在の情報です。

インスタグラムのコメントの仕様

まずはインスタグラムのコメント欄でできることについて、詳しく解説します。   

初期設定では誰でもコメントの閲覧・書き込みが可能

インスタグラムの初期設定では、コメント欄に書き込まれた内容は全ユーザーが閲覧できる状態になっています。投稿を見た人全てに表示されるため、中には第三者には見せたくない内容が公開されてしまう可能性もあるでしょう。

また投稿を見たどのユーザーでも、コメントを書き込むことが可能です。非公開アカウントからも書き込みができ、その非公開アカウントが書いたコメントも、初期設定では全ユーザーに公開されます。

コメントされると通知が届く

投稿に対してユーザーがコメントを書き込むと、投稿をしたアカウントの「コメント履歴」に通知が届きます。
大量のコメントが書き込まれた場合は、同じく大量の通知が来てしまうため、特に親しいユーザーや著名なユーザーからの書き込みを見逃してしまわないよう注意が必要です。

フィードでは特定のコメントを一番上に固定することも可能

フィードに投稿したコンテンツに付いたコメントは、投稿者の操作によって最大で3件までコメント欄の一番上に固定しておくことができます。

固定方法は非常にシンプルです。
まず投稿に寄せられたコメントの一覧を表示し、固定したいコメントの所までスクロールします。
対象のコメントが見つかったら、それを左へスワイプしてください。
押しピンのアイコンをタップし、「お気に入りのコメントを固定」へ進めば完了です。

コメントは編集ができず削除だけが可能

一度書き込まれたコメントは、書き込みをしたユーザーも書き込まれたアカウントも、編集することができません。

できるのは削除のみです。コメントの一部のみを修正したい場合は、一度コメントを削除して再度書き込む必要があります。

コメントの削除は、書き込んだユーザーも投稿者も同じく、簡単な操作で行えます。固定の時と同様にコメントを左へスワイプすると現れる、ゴミ箱のアイコンをタップするだけです。

なおユーザーがコメントを削除した場合、投稿者に届いた通知も自動で削除されます。

一方投稿者がユーザーから寄せられたコメントを削除した場合、連動する通知などは特にありません。

コメントを非表示にするべきなのはどんな時?

削除をすることで、そのコメントは第三者ユーザーの目に触れなくなります。

ただし、投稿者がユーザーに書き込まれたコメントを削除すると、書き込みをしたユーザーが投稿を再度開いた際に、「自分が書き込んで一度は表示されたはずのコメントが見当たらない」と気が付くでしょう。

この状況は、ユーザーが「勝手に自分のコメントを削除された」とネガティブに受け止めてしまう可能性があります。

その点、あらかじめコメントを非表示にしておけば、第三者ユーザーの視界に入る情報を、最初からある程度コントロールすることが可能になります。

意図せずコメント欄が炎上してしまう可能性を避けられ、大量に来た不適切なコメントを一つずつ削除するような手間も発生しないようにできるでしょう。

またコメントを削除すると元に戻すことできませんが、非表示なら原則いつでも戻せる上、やり方によってはコメントしたユーザーだけに表示させることも可能です。

例えば以下のような場合は、削除よりも非表示を選択することをおすすめします。

ユーザー同士のトラブルを防ぎたい

コメントが表示される設定になっていると、コメント欄でユーザー同士の交流が生まれることがあります。

友好的なやりとりなら良いですが、意見が対立した場合や、立場が異なる場合はトラブルに発展してしまう可能性もあります。

コメントを非表示にしておくと、トラブルを未然に防ぐことにつながるでしょう。

不快なコメントを第三者ユーザーに見せたくない

スパムメッセージや悪意のあるコメントが書き込まれた場合、非表示にすることで第三者ユーザーに見られないようにすることが可能です。

攻撃をされていること自体が露見しないのはもちろん、コンテンツと無関係な内容のコメントが表示されないようになるので、第三者ユーザーにとって不快な情報が表示されてしまうリスクを避けられるでしょう。

ブランドイメージを守りたい

不快なコメントと通じる部分もありますが、心ないコメントの中には、商品やサービスのイメージを悪くする内容や、事実無根のレビューが含まれる場合があります。

それらが第三者ユーザーに表示されると、商品やサービスの購入を検討する際の参考要素の一つとなってしまうでしょう。

コメントを非表示にすることで、不適切なコメントがユーザーの検討材料となるのを防ぎ、ブランドイメージを守ることにつながります。

コメントを非表示にする方法と手順

コメントの非表示はインスタグラムのアプリ内で簡単に行えます。細かな設定などを行う必要はほとんどないため、運用初心者の方でも簡単に変更できるはずです。

コメントの非表示は大きく分けて、アカウント全体について非表示にする方法と、コンテンツごとに非表示にする方法があります。

アカウント全体について非表示にする方法

アカウント全体でコメントを非表示にしたい場合、以下の手順で設定を進めます。

  • プロフィール画面の右上にあるメニューバーをタップする
  • [設定]→[プライバシー設定]→[非表示ワード]と進む

ここで設定できる項目には次の3つがあり、全てを有効にすることも可能です。

[不適切な言葉]の[コメントを非表示にする]

[不適切な言葉]の中の[コメントを非表示にする]のステータスをオンにすると、インスタグラムが不適切、無礼、不快などと判断したコメントが、フィード投稿、リール動画、ライブ、IGTVで表示されないようになります。

なおこの機能は、デフォルトではオンになっているはずです。
不適切なコメントが多く表示されるという方は、オフにしてしまっている可能性があるため確認してみてください。

[不適切な言葉]の[詳細コメントフィルター]

[不適切な言葉]の中の[詳細コメントフィルター]のステータスをオンにすると、不快な単語やフレーズを含む可能性のあるコメントをさらに除外することができます。

ただしアカウントがフォローしているユーザーや、フォロワーからのコメントは、この機能では非表示になりません。

[言葉をカスタマイズ]してコメントを非表示

[言葉をカスタマイズ]の中の[コメントを非表示]のステータスをオンにすることで、別途作成したカスタムリストに該当する言葉を含んだコメントを、非表示にすることも可能です。

カスタムリストの作成手順は以下の通りです。

  • プロフィール画面の右上にあるメニューバーをタップする
  • [設定]→[プライバシー設定]→[非表示ワード]と進む
  • [言葉をカスタマイズ]の中の「カスタマイズした言葉・フレーズを管理」をタップする
  • 非表示にしたい言葉やフレーズ、絵文字をコンマ区切りで入力する
  • [追加]をタップする

カスタムリストに追加した内容は、同一画面にリストとして表示されます。一度画面を遷移した場合は「リストを見る」をタップしてください。削除したい場合は、左にスワイプして[削除]をタップするとすぐに消すことができます。

なおこの方法で非表示ワードを含むとして表示されなくなったコメントも、合計コメント数にはカウントされる仕組みとなっています。
またカスタムリストの内容が、投稿を見たユーザーや書き込みをしたユーザーに知られることはありません。

投稿の種類ごとに設定する方法

コメントは投稿の種類ごとに「公開する/非公開(オフ)にする」を切り替えることも可能です。

フィード

インスタグラムのフィードでは、投稿ごとにコメントを非表示にすることができます。
コメントをオフにするとこれまでに書き込まれたコメントがすべて非表示になる他、投稿にふきだし型のアイコンが表示されなくなるため、新たなコメントが書き込めなくなります。

設定をオンに戻すと過去のコメントが再び表示され、新規コメントも可能になります。

コメントを非表示にする手順は以下の通りです。

  • 投稿の表示画面の右上にある3つの点をタップする
  • [コメントをオフにする(オンにする)]をタップする

なおこの方法ですでに書き込まれていたコメントが非表示になった場合、投稿者や第三者ユーザーには表示されなくなりますが、書き込んだユーザーには原則元のコメントがそのまま表示されます。

またあらかじめコメント機能をオフにすることも可能です。
この場合は、投稿を作成する途中の、画像や動画の編集を終えた後の画面で設定を行います。
キャプションやタグ付け、位置情報の入力欄の下に表示された「詳細設定」をタップし、[コメントをオフにする]のステータスをオンにしてから、元の画面に戻って投稿を完了させるという手順です。

リール

リールとして投稿したコンテンツも、フィードと近い手順でコメントをオフにすることができます。手順は以下の通りです。

  • リールの表示画面の右下にある3つの点をタップする
  • [管理]をタップする
  • [コメントをオフにする(オンにする)]をタップする

リールの編集段階でコメントをオフにする機能は、今のところありません。
コメントアイコン自体をあらかじめ非表示にしたい場合は、動画をフィードとして投稿する必要があります。

インスタライブ

インスタライブのコメントを非表示にすることも可能です。
非表示にすると、そのライブ内で寄せられたこれまでのコメントが表示されなくなります。
再びオンにすることも可能です。手順は以下の通りです。

  • 配信中の画面左下にある3つの点をタップする
  • [コメントをオフにする(オンにする)]をタップする

また先述した[言葉をカスタマイズ]の[コメントを非表示]がオンになっている場合は、ライブ配信のコメントにも適用されます。

ストーリーズ

ストーリーズに寄せられたコメントは、投稿者のDMに表示されます。
そのため第三者ユーザーに直接公開されることはないですが、数が多すぎる場合や不快な内容をシャットダウンしたい場合など、届かないようにしたいケースもあるでしょう。
ストーリーズのコメントをオフするには、以下の手順で設定を行います。

  • プロフィール画面右上のメニューバーをタップする
  • [設定]→[プライバシー設定]→[ストーリーズ]と進む
  • [返信]の[メッセージ返信を許可]で「オフ」にチェックを入れる

非表示ではなくコメント自体を制限することも可能

事前にコメントできない状態にしておくという意味では、非表示ではなく、コメントできるユーザーなどを制限しておくのもおすすめです。
2つの方法をご紹介します。

コメント許可の対象を指定する

インスタグラムでは、コメント可能なユーザーを、[フォロー中の人]、[フォロワー]、[フォロー中の人とフォロワー]の3パターンで限定できます。
デフォルトでは[だれでも]にチェックが入っており、制限がかかっていない状態です。設定を変更する手順は以下の通りです。

  • プロフィール画面の右上にあるメニューバーをタップする
  • [設定]→[プライバシー設定]→[コメント]と進む
  • 制限したいパターンにチェックを入れる

コメントをブロックする相手を指定する  

個別に指定したユーザーのコメントを、非表示にする方法もあります。手順は以下の通りです。

  • プロフィール画面の右上にあるメニューバーをタップする
  • [設定]→[プライバシー設定]→[コメント]と進む
  • [コメントをブロックする相手]をタップする
  • ユーザーIDで検索し、コメントを非表示にしたいIDの[ブロックする]をタップする

ブロックしたユーザーからの新しいコメントは、第三者ユーザーには表示されなくなります。

コメントの非表示や制限による懸念事項

最後に、コメントを非表示にすることによる懸念事項を3つご紹介します。

ユーザーとのコミュニケーション手段が減る

ユーザーにとってコメントは、投稿に対する直感的な感想などを表現しやすい機能です。
コンテンツを閲覧している画面上で、そのままメッセージを入力するため、DMや連絡先への問い合わせなどよりも気軽に行うことができます。

ユーザーのコメントは、そのままお客さまの生の声として、新商品の開発や既存サービスの改善に生かせることも多いです。
コメントを非表示にすると、そういったユーザー視点の意見や発想、流行している情報を得る機会の損失につながります。

またコメントは、ユーザーと双方向的なやり取りをすることで投稿者に親近感を持ってもらったり、ちょっとした疑問への回答をしたりするのにも役立ちます。
コメントを開放しているアカウントと比べると、そうしたやりとりができなくなってしまうのも、コメントを非表示にするデメリットの一つと言えます。

ユーザーから見て「人気のない投稿」に見えてしまう

いわゆる「人気の投稿」は、ユーザーの関心が集中していいね!の数が増え、比例するようにコメントもたくさん付くものです。
コメントを非表示にすると、第三者ユーザーが投稿を見た際に表示されるコメント数が実際よりも少ない、またはコメントが1件も見られない状態となります。
コメントをオープンにしていたり積極的に返信をしていたりするライバルの投稿と比べると、コメント欄が盛り上がっていないことで、「あまり注目されていない情報」という印象を持たれてしまう可能性があります。

エンゲージメントが下がる

コメントを非表示にすると、インスタグラムからの評価指標「エンゲージメント」が下がる可能性もあります。
エンゲージメントが下がると、インスタグラム内の検索結果に表示される順位や、おすすめの投稿としてユーザーのフィード画面に表示される可能性に、悪影響を及ぼすでしょう。

寄せられたコメントを後から非表示にするとトラブルに発展することも

インスタグラムは一つのアプリで複数のアカウントを作ることができるため、特定のアカウントをブロックしていても、同一人物による別アカウントからコメントを書き込まれる可能性があります。

そのためアカウントに対するネガティブな気持ちを持っているユーザーが、コメントを非表示にされたことに気付いた場合、新たなアカウントから再度コメントを書き込んでくる可能性もゼロではありません。

明らかに不当な内容のコメントを公開したままにしておく必要はありませんが、コメント欄の炎上を避けアカウントへの信用を守るには、時には耳の痛いコメントに対して一つ一つ真摯に対応することも必要です。

非表示機能を上手に活用してコメントをコントロールしましょう

インスタグラムのコメントを非表示にする方法は複数あり、必要に応じて使い分けることで、投稿者が主体となってコメントをコントロールすることが可能です。

それぞれの機能をしっかりと理解して、より良いアカウント運用のために活用しましょう。

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