インスタグラムのリポストとは? メリットや手順、マナー、注意点を解説

インスタグラムを運用するにあたって、投稿をいかにより多くのユーザーに見てもらうかは、重要な課題です。
工夫の方法にはさまざまなものがありますが、その中でもユーザーを巻き込んで行うリポストは、比較的手軽に行える施策の一つです。

本記事ではインスタグラムのリポストについて、メリットや手順、行う際の注意点などをご紹介します。ぜひ最後まで読んで取り組んでみてください。

リポストとは?

リポストとは、インターネット上で過去に投稿した文章や画像などのコンテンツを、再度投稿することです。
具体的には、他のユーザーが発信する内容を自分のフォロワーへ紹介したり、関連する情報として自分の投稿にまとめたりする行為のことを指します。

SNS上で行われるものに対して使うことが多く、それぞれのSNS自体が持つ機能や特徴によって、リポストを行いやすいサービスとそうではないサービスがあります。インスタグラムは比較的容易にリポストができるサービスです。

インスタグラム上でのリポストは、「リグラム」と呼ばれることもあります。

インスタグラムにおけるリポスト

インスタグラムのリポストは、「他のユーザーが投稿した内容を自身のアカウントのフィードやストーリーズに引用し、シェアする」というものです。
例えば自社の商品やサービスを使用・体験した感想を紹介しているユーザーの投稿を、運用中のアカウントに引用するといった使い方があります。

インスタグラムのリポストを行うと、引用元となるユーザーの知名度や人気によっては、より多くの方に投稿を見てもらえる可能性が高くなるでしょう。
また自社の商品やサービスに対する口コミとして、第三者の評価をフォロワーにアピールする効果も期待できます。

他のSNSとの違い

インスタグラム以外のSNSでも、リポストは可能です。

例えばテキストを中心としたコンテンツを投稿するTwitterには、リポストにあたる「リツイート」という機能があり、ボタン一つでコンテンツを拡散できます。リツイートされたコンテンツがさらにリツイートされると、元のコンテンツがそのまま拡散されるという構造です。たくさんリツイートされたコンテンツはTwitter内の「トレンド」に掲載されるため、さらに多くのユーザーの目に触れる可能性が高まるでしょう。

動画共有型のSNSであるTikTokでは、2022年1月よりリポストにあたる投稿ができる「再投稿」のボタンが追加され、より動画コンテンツを拡散しやすい仕様になりました。こちらも2タップで直感的に行えることから拡散力が高く、いわゆる「バズる」投稿が今まで以上に行いやすくなると予想できます。

出典:CNETJapan「TikTok、「再投稿」機能をテスト–お気に入り動画をフォロワーとシェア」
https://japan.cnet.com/article/35181639/(2022-08029)

リポストのメリット

リポストにはさまざまなメリットがあります。

  • 素材をユーザーに用意してもらえる
  • 広告費をかけずに宣伝できる
  • ビジネス的ではない自然なPRができる
  • UGCを増やせる
  • 投稿の上位表示につながる

の5つです。一つずつ見ていきましょう。

素材をユーザーに用意してもらえる

ゼロからコンテンツを作成するオリジナルコンテンツと比べて、リポストは投稿する際の準備がほとんど必要ありません。
写真や動画の素材用意および加工、説明キャプションの作成などが不用となるため、効率の良い投稿ができるでしょう。

広告としてのコストがかからない

インスタグラムには広告機能があります。一般的なWeb広告同様、費用を支払うことでコンテンツの露出が増える仕組みです。

費用のかかり方にはいくつかのパターンがあり、例えばフィード上に広告を配信した場合、ユーザーに表示された回数に応じて費用が発生する「インプレッション課金」となるケースが多いです。インプレッション課金の場合、目安金額は1リーチあたり0.5〜1円です。

リポストの場合、こういった費用を全くかけずに、PRに近い内容のコンテンツを作れます。状況によっては通常のオリジナル投稿よりも、大きな反響を得られる可能性があるでしょう。

ただし当然ですが、広告には費用をかけた分だけ「より多くのユーザーへ配信でき、目標を立てて戦略的な運用が行いやすくなる」というメリットがあります。内容や目的によって使い分け、戦略的に活用するのがおすすめです。

インスタグラム広告について、さらに詳しく知りたい方は以下の記事も参考にしてみてください。

ビジネス的ではない自然なPRができる

近年、あからさまに商品やサービスを勧めるWeb広告や、ユーザー目線に立っていないWebコンテンツは嫌われる傾向にあります。
その点、商品やサービスの利用者が発信した内容を紹介するリポストは、見る人にとって、自分に近い立場のユーザーによる生の声です。
身近な情報、かつ、リアルな情報として受け止めてもらいやすくなるでしょう。

UGCを増やせる

リポストをしてくれるアカウントであることが明確になると、インスタグラマーなどに商品やサービスを取り上げられやすくなるかもしれません。
彼ら自身もより多くの反響を得たい立場なので、アカウントをメンションしたり、商品やサービスの名称をハッシュタグで入れてくれたりする可能性があります。

こういった第三者ユーザーが作る投稿をUGC(User Generated Contents)と言い、Webマーケティングの手法の一つとして注目されています。
実際の利用者がUGCを投稿し、それを見た他のユーザーが真似をして、さらにUGCが増えるという好循環が生まれるケースも多いようです。そのためブランディングなどの邪魔をしないのであれば、積極的にUGCをリポストすることをおすすめします。

また、あらかじめリポストすることをプロフィール上でユーザーに伝えたり、期間限定のキャンペーンを行ってUGCを投稿してもらえるよう促したりするのも良いでしょう。
具体的には、キャンペーン対象となる条件としてアカウントをフォローしてもらった上で、投稿に付けるハッシュタグを1〜2個指定するケースが多いです。

投稿の上位表示につながる

ここまでお伝えしてきた通り、リポストはいいね!や保存といったユーザーの反響を得やすいコンテンツです。
ユーザーの反響が多い投稿は、すなわちユーザーにとって有意義な内容であるとインスタグラムから判断され、評価が高くなる傾向にあります。そのためリポストを積極的に行うアカウントは、結果的にインスタグラム内の検索で上位に表示されやすくなるでしょう。
おすすめの投稿として、フォロワー以外のフィードに表示される可能性も高くなります。

リポストの手順

インスタグラムで実際にリポストを行う方法には、2つのパターンがあります。
インスタグラム自体の機能を利用する方法と、外部ツールを活用する方法です。それぞれの手順を解説します。

投稿をシェアする場合

インスタグラムの機能を利用すると、アプリの中でリポストを完結させられます。

ストーリーズは24時間公開され、以降は自動で非公開になるため、新鮮な情報としてユーザーに見てもらえる投稿先です。
ストーリーズに第三者の投稿をリポストする場合、まずはリポストしたい投稿の左下にある、紙飛行機アイコンをタップします。
「ストーリーズに投稿を追加」を選択すると編集画面が現れ、必要に応じて編集し、最後に投稿ボタンをタップすると、リポストの完了です。最少で3回のタップで実施できるため、手軽に行えるでしょう。

またストーリーズにアップしたリポストは、そのまま投稿としてフィードに掲載することも可能です。ストーリーズの画面の右下にある[その他のメニュー]の中から、「投稿としてシェア」をタップしましょう。

なおインスタグラムの機能を使ってリポストすると、投稿したユーザーにリポストされたことが通知される仕組みになっています。
そのため、後ほど詳しく説明しますが、キャンペーン等で告知をしていない限りは、リポストしても良いかどうかをリポスト元のアカウントに確認しておく必要があります。

反対に自分たちの投稿がユーザーにリポストされた場合も、その旨の通知が来ます。
ユーザーとのコミュニケーションをより積極的に行うのであれば、DMでお礼を伝えたり、コメントをしたりしてメッセージのやりとりをすると良いでしょう。

リポストアプリを使用する場合

専用の外部アプリを利用して、インスタグラムのリポストをすることも可能です。ただし、これらのアプリはMeta社が発行する公式なものではない点は、あらかじめ理解しておいてください。アプリの発行元が明確である、信用性の高いものを選んで利用するのがおすすめです。

リポスト専用のアプリは、サービスごとに使える機能が異なります。
中にはリポストするコンテンツの画像内にアカウント名を明記したり、ストーリーズではなく最初からフィード投稿としてリポストしたりすることが可能なものもあります。無料で使えることも多いので、アプリストアなどで検索してみてください。

リポストする際に押さえておきたいマナー

リポストは他人が作ったコンテンツを再配布する行為です。
そのためインスタグラムに限ったことではありませんが、基本的なマナーを押さえた上で行うように気をつけましょう。

リポスト元に許可を取る

リポストする際は、元のコンテンツを投稿したアカウントに事前に許可を取るようにしましょう。

許可を取るためには、「DMでメッセージを送る」「連絡先のメールアドレスにメールを送る」などの方法があります。基本的なことですが、連絡をして許可を得ることができたら、まずは丁寧にお礼の気持ちを伝えましょう。

また企業などのインスタグラムアカウントを運営していると、あなたの投稿したコンテンツをリポストしたいという連絡が来るケースもあるかもしれません。
自社の商品やサービスを拡散してもらえるチャンスとなるので、内容に問題がなければ極力早いタイミングでOKの連絡をし、彼らのフォロワーに紹介してもらいましょう。

一度コンタクトを取ったユーザーは、以降の新商品の紹介やキャンペーンの参加などにも協力してもらえる可能性が高いため、その後もしっかりとコミュニケーションを取るのがおすすめです。

リポスト元のアカウントを紹介する

リポストを行う際は、リポスト元のアカウント情報を投稿内で紹介するのがマナーです。

紹介する場所は、キャプションの上部や下部が一般的です。@から始まるアカウントのIDを入れ、商品やサービスの名称と関連するようなハッシュタグ、もしくはキャンペーンの専用ハッシュタグなどをつけて紹介すると良いでしょう。

なお、インスタグラムの機能を使ってリポストした場合は、自動でリンクが生成されます。
ユーザーがリポストされた投稿をタップすると、「投稿を見る」というボタンが現れ、元の投稿にアクセスできる仕組みです。
そのためインスタグラムの機能を利用する場合は、手動でURLを入力したり、ユーザー名をメンションしたりする必要はありません。

リポスト元のキャプションをできるだけ残す

リポストの際は、元の投稿でユーザーが発信していた感想や意見が見える状態のまま投稿するのがおすすめです。
インスタグラムアプリ内の機能を利用してリポストする場合は、ボタン1つで、元の投稿のキャプションを見える状態にできます。
投稿内容の編集画面で「タップしてさらに表示」というテキストをタップするだけです。

リポストの注意点

最後にリポストを行う際の注意点をご紹介します。インスタグラムからの評価はもちろん、ユーザーからの評価を落としてしまわないよう、要点を理解した上でリポストを行いましょう。

著作権侵害に気を付ける

繰り返しになりますが、リポスト元のコンテンツの著作権はそれを作った方が有します。
たとえ事前に連絡をして許可を得ていた場合でも、無断で加工をしたり、コンテンツのイメージを下げたりする行為は、行ってはいけません。

細かい部分にはなりますが、テキストの色の変更や、フィルターの変更、キャプションの追加、画像や動画のトリミングといった加工は原則行わず、自分で作成する部分の編集のみにとどめましょう。

リポスト投稿であることを明記する

リポストで投稿するコンテンツは、リポストであるということを明記し、ユーザーにわかりやすいようにするべきです。

近年ではGoogleの画像検索機能などが進化しており、複製や模倣された写真・動画キャプションは、非常に発覚しやすくなっています。
オリジナルのコンテンツと混同しやすい表現だった場合、著作権を侵害していると捉えられてしまう可能性も。
また投稿をオリジナルコンテンツとして楽しみにしてくれていたユーザーが、それがリポストであると後から知った場合、アカウントに対する信頼を大きく損ねてしまうでしょう。

リポスト投稿であることを明白にするには、キャプション内に「#repost」「#リポスト」といったハッシュタグをつける、リポストであることをキャプションに記載するなどの対応をするのが良いでしょう。

リポストばかりに頼りすぎない

大きな反響が期待できるリポストですが、それだけに頼るのではなく、同時にアカウントのコンセプトに合ったオリジナルコンテンツを充実させていくことが大切です。

2022年4月には、インスタグラムのアルゴリズム変更に関する情報の中で、今後は「新しいオリジナルコンテンツがより高く評価される」といった内容の発表がありました。これが本当であれば、今後はリポスト投稿に対するインスタグラムからの評価が相対的に下がってしまう可能性があります。

リポストだけを行い続けるのではなく、新商品の紹介や、サービスの補足情報といったオリジナルの内容の投稿を織り交ぜながら運用しましょう。

リポストできないケースがある

メリットの多いリポストですが、状況によっては行えない場合もあります。主に以下の4つのケースです。

リポスト元のアカウントが非公開設定になっている

アプリ内の機能を使用する場合、非公開設定になっているアカウントの投稿は、リポストすることができません。
どうしてもリポストしたい場合は、元の投稿のアカウントに許可を得た上で外部のアプリを利用するか、元の投稿のアカウントにコンテンツの公開範囲を変更してもらう必要があります。

シェアが許可されていない

ストーリーズでのシェアは、個別に公開範囲を設定することが可能です。
そのためコンテンツの作者が、ストーリーズでのシェアを許可しない設定にしていた場合、その投稿をリポストすることはできません。
こちらも同様に、元の投稿のアカウントに許可を得た上で外部アプリを使うか、元の投稿のアカウントに公開範囲を変更してもらうという手段があります。

ハッシュタグが30個以上付いている

インスタグラムの1つの投稿に対し、付けられるハッシュタグは30個までです。
投稿をより多くの検索にヒットさせたい場合、ついたくさんハッシュタグを付けたくなってしまいますが、必要なものだけに絞りましょう。

ハッシュタグが多すぎると、インスタグラムの機能的制限があるだけでなく、ユーザーに煩わしいと感じられてしまう可能性もあります。
競合他社がどの程度のハッシュタグを付けているのか参考にした上で、適切な数を検討してください。

アプリ自体の不具合

どうしてもリポストがうまくできない場合は、アプリ自体に不具合が生じている可能性があります。

インスタグラムアプリに不具合が生じてしている場合、アプリ内で報告が可能です。プロフィール画面から以下の手順で不具合を報告しましょう。

  • 右上のメニューをタップ
  • [設定]をタップ
  • [ヘルプ]>[問題を報告]の順にタップ
  • 画面の指示に従う

外部アプリを使っている場合も、そのアプリに不具合が生じている可能性がゼロではありません。対応方法はアプリによって異なるため、発行元へ問い合わせるようにしてください。

リポストを活用して、より効果的なインスタグラムの運用を行いましょう!

インスタグラムを効果的に運用するには、リポストをはじめとしたさまざまなテクニックを駆使する必要があります。単発的にリポストをやってみるのではなく、他のテクニックと組み合わせ、戦略的な施策を打ち立てることが重要です。

効率的に施策の計画を立てたい方や、詳しい人に相談したいという方は、外部ツールを活用するのも良いでしょう。インスタグラムの運用支援ツール「MASAI」なら、細かな分析や専門家のアドバイスを受けることが可能です。ぜひお気軽にお問い合わせください。

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