インスタグラム広告費用の相場は?コスト削減のコツなども徹底解説

インスタグラム広告とは、Meta社が提供するインターネット広告サービスのうち、インスタグラム上に配信される広告のことです。インスタグラムは毎年着々とユーザー数を伸ばしており、広告プラットフォームとしての活用も広がってきています。

本記事では現在インスタグラム広告の活用を検討されている企業へ向けて、インスタグラム広告の費用について解説していきます。コスト削減や成果を最大化させるために押さえておきたいポイントについてもご紹介しますので、ぜひ参考にしてみてください。

インスタグラム広告とは?

インスタグラム広告とは、インスタグラム内のフィードやストーリーズ、ショップなどに掲載するWeb広告です。インスタグラム広告では画像や動画を主体とした広告を配信するため、ユーザーに対して視覚的に商品やサービスをアピールすることができます。

インスタグラムは世界中で利用されており、全世界のアクティブユーザー数は10億人、日本国内の月間アクティブユーザー数は約3,300万人に上ります。日本国内ではおよそ4人に1人がインスタグラムを利用している計算になり、その中心は10~20代の若年層です。(※)

※出典:Meta「Instagramの国内月間アクティブアカウント数が3300万を突破」

インスタグラム広告を利用する3つのメリット

インスタグラム広告の特長として以下の3つが挙げられます。

・アクティブユーザー数が多い

・精度の高いターゲティングが可能

・1日1ドル(およそ100円)から広告出稿ができる

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

アクティブユーザー数が多い

先述したように、インスタグラムの日本国内の月間アクティブユーザー数は約3,300万人と非常に多く、この多数のユーザーを広告の配信対象にできる点が、インスタグラム広告のメリットの一つです。

ユーザーの中心は10~20代であるため、特に若年層向けのBtoCの商品やサービスのPRに向いています。

精度の高いターゲティングが可能

インスタグラムはFacebookと同じMeta社が運営するSNSです。そのためFacebook広告と同じ管理画面から広告を配信することができ、またFacebook広告と同じターゲティングを利用することができます。

インスタグラム広告で利用できるターゲティングは、「コアオーディエンス」「カスタムオーディエンス」「類似オーディエンス」の3種類です。

コアオーディエンスユーザーの年齢や性別、地域、興味関心といった項目で絞り込む
カスタムオーディエンス広告主が持つ顧客リスト、アプリの利用者、過去にWebサイトを訪れたユーザーから絞り込む
類似オーディエンス既存顧客と似た特徴を持つ潜在層のユーザーに絞り込む

Facebook広告と同様のターゲティングを利用できるため、設定やソースとなるユーザーの情報収集をしっかりと行えば、精度の高いターゲティングを行うことができます。

1日1ドル(およそ100円)から広告出稿ができる

インスタグラム広告は1日1ドル(およそ100円)から、広告を出稿することができます。低予算で始められるので、気軽に広告配信にチャレンジしやすいプラットフォームと言えるでしょう。

インスタグラム広告の課金方式

インスタグラム広告の課金方式は、「インプレッション課金(CPM)」「クリック課金(CPC)」「広告視聴単価(CPV)」「インストール課金(CPI)」の4種類です。

インプレッション課金(CPM)

インプレッション課金(CPM)は、広告が1,000回表示されるごとに料金が発生する課金方式です。ユーザーが広告のクリックや「いいね」、コメントなどをしても、追加料金などは発生しません。配信する広告によって変動しますが、料金相場は1表示あたり0.5~1円程度と言われており、1,000回表示するごとに500〜1,000円程度の料金が発生します。

クリック課金(CPC)

クリック課金(CPC)は、ユーザーが広告をクリックするたびに料金が発生する課金方式です。広告が表示されても、クリックされなければ料金は発生しません。1クリックあたりの料金相場は、40〜100円程度と言われています。

広告視聴課金(CPV)

広告視聴課金(CPV)は、ユーザーが動画を再生するたびに料金が発生する課金方式です。再生の定義はいくつかあり、「再生開始」「10秒以上視聴」「最後まで視聴」といった中から1つを選んで広告ごとに設定します。ユーザーが動画を視聴して、設定した定義を満たした場合のみ、1再生としてカウントされるのです。こちらも配信する広告によって変動しますが、1再生あたりの料金相場は4~7円程度と言われています。

インストール課金(CPI)

インストール課金(CPI)は、広告に設定されているリンクからユーザーがアプリをインストールするたびに料金が発生する課金方式です。広告の表示やクリックだけでは、料金は発生しません。1インストールあたりの料金相場は100〜150円程度と言われています。

インスタグラム広告の費用相場

インスタグラム広告の費用相場は、自社で広告を運用する場合と、広告代理店に運用を依頼する場合とで異なります。ここではそれぞれのケースについて、ご紹介していきます。

自社で広告を運用する場合

自社でインスタグラム広告を運用する場合の費用相場は、月額3万円程度〜と言われています。

先ほど1日1ドル(およそ100円)から広告を出稿できるとお伝えしましたが、1日1ドルというのは、あくまでも最低のラインです。最小予算は1ドル(およそ100円)から自由に設定することができますが、1,000円以上で設定するのが望ましいと言われているため、1,000円×30.4日(1カ月)=30,400円/1カ月は必要と考えた方が良いでしょう。

とはいえ、この月額3万円程度というのも、あくまでも一つの目安です。最適な成果を得られる運用予算は、商品やサービス、配信面、課金方式、配信規模などによって変わります。

最小予算が最適な成果を得られるほどの金額ではない可能性がある場合、広告マネージャにおすすめの金額が表示されますので、その金額も参考にしながら、適切な月額予算を設定するようにしましょう。

代理店に運用を依頼する場合

インスタグラム広告の運用を広告代理店に依頼する場合の費用相場は、一概には言えません。先述した通り、商品やサービスなどによって適切な広告予算が異なる他、広告代理店の料金形態によっても必要な予算が大きく異なるからです。

インスタグラム広告に限らず、Web広告の運用を代理店に依頼する場合は、一般的に広告予算の20%程度の手数料がかかります。手数料率20%の場合、月額25万円の広告予算に対する手数料は5万円となり、トータルで月額30万円の費用が必要になるということです。

またインスタグラム広告は比較的低予算で運用できる広告ですが、広告代理店ごとに最低広告予算を設けているケースが多く、自社で運用するよりも多くの予算が必要になる場合もあります。

広告代理店ごとに、手数料形態や手数料率、最低広告予算などが異なるので、広告代理店への依頼を検討する際は、必ず相見積もりを取ることをおすすめします。

インスタグラム広告のコスト削減のために押さえておきたいポイント

先述した通り、インスタグラム広告は比較的低予算で運用できるWeb広告です。とはいえ、広告費用は少しでも抑えたいもの。無駄なコストを削減し、インスタグラム広告の予算を最適化するために押さえておきたいポイントは、以下の4つです。

・ターゲットを明確にする

・ユーザーの目を引くクリエイティブを作る

・広告出稿後に必ず効果測定をする

・ハッシュタグを活用する

それぞれについて詳しく見ていきましょう。

ターゲットを明確にする

インスタグラム広告のみならず、すべてのマーケティング施策において、商品やサービスのターゲットを明確にすることが必須であるのは言うまでもありません。

商品やサービスのターゲットを明確にするには、「ペルソナ」を設定するのがおすすめです。ペルソナとはその商品やサービスを利用する典型的な仮想ユーザーのこと。性別や年齢だけではなく、居住地、家族構成、仕事、趣味、健康状態などまで細かく設定します。ペルソナの属性に合わせてターゲティングを行うことで、より成果につながりやすいユーザーに対して、広告を配信することができるでしょう。

またペルソナを設定することによって、ターゲットの行動パターンや考えていること、求めているものなどが見えてくるようになります。それらに対応するようなタイミング、配信面、内容で広告を配信すれば、より多くのアクションをユーザーから引き出せるはずです。

ユーザーの目を引くクリエイティブを作る

「インスタ映え」という言葉があるように、インスタグラムのユーザーはFacebookやTwitterのユーザーと比較して、ハイクオリティな画像や動画を好む傾向にあります。そのためクリエイティブの質は最重要です。一目でユーザーの興味を引けるようなインパクトのあるクリエイティブを作成しましょう。

またクリエイティブを作る際は、実際に広告が表示された時にどのように見えるのかを考慮する必要があります。インスタグラム広告は主に「フィード」「ストーリーズ」「発見タブ」「インストリーム動画」「リール」「ショップ」に掲載することができ、「広告」という表示は付きますが、どの掲載先においても、通常の投稿とほとんど同じ見た目で掲載されるのが特長です。投稿できるメディアの種類と掲載された場合の見え方などについてまとめたので、ぜひ参考にしてください。なお、同じメディアでも、広告の見え方は広告のフォーマットや掲載先によって異なります。

画像正方形、横型、縦型のいずれかのフォーマットで表示される
動画正方形または横型のフォーマットで表示される※ただし、ストーリーズで表示される場合を除く
カルーセル1つの広告で最大10件の画像や動画を登録できる。1枚ずつ表示され、スワイプで切り替えが可能。正方形または縦型のフォーマットで表示される
Instagramストーリーズアスペクト比が9:16、16:9~4:5の1枚の写真、または最大120秒の動画をアップロードできる。推奨はフルスクリーン縦型アセットだが、他の掲載先で使用しているメディアを流用することも可能
Instagramインストリーム動画推奨はフルスクリーン縦型アセットだが、15秒以内の動画クリエイティブがすべてサポートされている
リール最大30秒の動画をアップロードできる。フルスクリーン縦型アセットのみ使用可能。
Instagramショップ広告フォーマットは「シングル画像」「カルーセル」「コレクション」のいずれかのみ使用可能。すべてのアスペクト比のメディアがサポートされているが、正方形のフォーマットで表示される。Webサイトの商品詳細ページへのリンクを設置することが可能

広告出稿後に必ず効果測定をする

インスタグラム広告は出稿することが目的ではありません。広告の配信を開始したら毎日データをチェックし、分析した結果に応じて定期的に設定やクリエイティブの調整を行いましょう。成果を最大化させるには、何度も改善を重ねることが大切です。

認知拡大が目的であれば主に「インプレッション」を、Webサイトへの流入が目的であれば主に「クリック」を、商品の購入やサービスの利用登録などが目的であれば主に「コンバージョン(CV)」の数値を確認します。

広告配信の目的によっても異なりますが、Web広告の効果測定において最も重要な指標の一つがコンバージョン単価(CPA)です。CPAとは、CVを1件獲得するのにかかった費用のこと。CPAが高くなってしまうと、商品やサービスの利益率に影響してくるので、特に商品の購入やサービスの利用登録などのCVを目的として広告配信を行っている場合は、注視しておきましょう。

ハッシュタグを活用する

ハッシュタグとは「#(ハッシュ記号)」が付けられたテキストのことで、インスタグラム内ではユーザーが好みの投稿を探すときのキーワードとして利用されています。

投稿内のハッシュタグはリンクになっており、タップすると同じハッシュタグが付けられた投稿の一覧に遷移します。これを利用して投稿を探すユーザーが多いため、広告に適切なハッシュタグを付けることで、ターゲットにリーチする可能性を高めることが可能です。認知拡大を目的にインスタグラム広告を配信する場合は、ハッシュタグを活用することによってより高い効果が見込めるでしょう。

一方で、Webサイトへの流入やCVを目的にインスタグラム広告を活用する場合は、ハッシュタグは控えめにした方がベターです。たくさんハッシュタグを付けることによって広告のインプレッションは増えるかもしれませんが、ユーザーが誘導したいWebサイトではなく、投稿内のハッシュタグから別の投稿へと遷移してしまう可能性が高まるからです。

インスタグラム広告の成果を最大化させるために押さえておきたいポイント

ここからは、インスタグラム広告の成果を最大化させるために押さえておきたいポイントをご紹介していきます。主に以下の4つが挙げられますので、それぞれについて詳しく見ていきましょう。

・広告配信を行う目的を明確にする

・CVまでの導線を最適化する

・PDCAを回す

・エンゲージメントベイドを避ける

広告配信を行う目的を明確にする

コスト削減のために押さえておきたいポイントとして、ターゲットを明確にするとお伝えしましたが、インスタグラム広告をはじめとするWeb広告の運用を行う際に、明確にしておくべきことがもう1つあります。それが広告配信を行う目的です。

広告の目的とは、広告を見たユーザーに実行して欲しいアクションのことです。広告配信の目的によって、ターゲットの設定や広告の見せ方、課金方式などが大きく異なります。目的に適した広告を配信しなければ、成果を最大化することはできないでしょう。

インスタグラム広告では、「ブランドの認知度アップ」「トラフィック」「コンバージョン」といった11個の選択肢の中から、広告配信の目的を選択することができます。選択した目的によって広告の掲載先や利用できる機能などが変化し、広告配信が最適化されます。適切な目的を選択することで、よりスムーズに目標達成へと近づけるでしょう。

CVまでの導線を最適化する

Web広告における導線とは、ユーザーが広告を見てからCVするまでのルートのことです。例えばインスタグラムで商品の購入を目的とした広告を配信する場合、CVまでの流れは以下のようになるでしょう。

1.インスタグラムのフィードやショップなどで商品の広告を見る

2.広告をクリックして、商品詳細ページへ遷移する

3.カートに入れる

4.配送先の情報や支払い情報を入力する

5.購入完了

導線を最適化するには、CVしなかったユーザーがどこで離脱しているのかを知ることが大切です。多くのユーザーが離脱しているポイントがあるのであれば、そこに何らかの問題がある可能性が高いでしょう。例えば、配送先の情報や支払い情報の入力画面で離脱している人が多いなら、ユーザーが入力しにくいフォームの設計になっているかもしれません。

Webサイト内のユーザーの動きは、インスタグラム広告の管理画面から見れるデータだけでは把握できません。入手したいデータに応じて、Googleアナリティクスなどのアクセス解析ツールも併用しましょう。

PDCAを回す

PDCAとは「Plan」「Do」「Check」「Action」の頭文字で、日本語では「計画」「実行」「評価」「改善」となります。このサイクルを繰り返し行うことで、継続的な業務の改善を促すというものです。

繰り返しになりますが、インスタグラム広告に限らず、Webマーケティングにおいては、何度もPDCAを回して改善を重ね、目標の達成と成果の最大化を目指していくことが大切です。

なるべく1週間〜1カ月程度の短いスパンで、データの収集・分析と広告の調整を繰り返すようにしましょう。

エンゲージメントベイトを避ける

エンゲージメントベイトとは、リーチやエンゲージメントを増やす目的で、いいねやコメントなどのリアクションをユーザーに促すことです。

2017年にFacebookやインスタグラムを運営するMeta社は、エンゲージメントベイトに該当する投稿をユーザーのフィードに表示させないアルゴリズムを順次導入していくと発表しています。(※)Meta社が運営するアプリでは、数十万に及ぶ投稿を機械学習によって評価、分類しており、分析データを元に投稿内容を判断するとのこと。

エンゲージメントベイトは広告が掲載されづらくなる原因になるため、以下のような広告を配信するのはやめましょう。

リアクションベイト「〇〇が好きな人はいいね」「〇〇に共感する人はいいね」のような広告
フォロー・シェアベイト説明文でユーザーにいいねやフォロー、投稿のシェアなどを促す広告
コメントべイト数字や文字を使ってコメントを求めるような広告

特に「フォローとコメントでプレゼントを差し上げます」といったような広告は、ペナルティを与えられる可能性があるため、絶対にやめましょう。

※参考:Meta『Fighting Engagement Bait on Facebook』https://about.fb.com/news/2017/12/news-feed-fyi-fighting-engagement-bait-on-facebook/

まとめ

ここまで、インスタグラム広告の課金方式や費用相場、コスト削減や成果を最大化させるために押さえておきたいポイントなどについて解説してきました。

インスタグラム広告は比較的低予算で運用できる広告のため、出稿を検討している企業も多いでしょう。まずはPRしたい商品やサービスが、インスタグラムユーザーとマッチするかどうかを考えてみてください。インスタグラムユーザーが好みそうな商品やサービスなのであれば、広告を配信することで、一定の成果を得られるでしょう。インスタグラム広告の運用を開始したら必ず効果測定を行い、何度も改善を重ねて成果の最大化を目指してください。

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