Google検索広告の成果を上げる!キーワード選定の基本と注意点

「なかなかGoogle検索広告の成果が上がらない」「Google検索広告でどんなキーワードを設定したらいいか分からない」といったお悩みはありませんか? Google検索広告は、広告主が入札をかけたキーワードと、ユーザーが検索エンジンで検索した語句が一致した際に検索結果画面に表示される広告のことです。ユーザーは知りたい情報に応じて、検索キーワードを選びます。つまり同じ商品やサービスに関するキーワードでも、キーワードごとにそれぞれユーザーニーズが異なり、設定したキーワード次第で広告の成果が高くなったり、低くなったりするのです。

ターゲットに対して広告を表示するには、ユーザーがどのようなキーワードで検索をして商品やサービスにたどり着くのかを考え、設定することが大切です。

本記事ではGoogle検索広告のキーワード選定の基本や注意すべきことなどについて解説します。これから広告を出稿する方も、より効果的な広告運用がしたい方もぜひ確認して、運用に役立ててください。

※本記事の情報は2022年3月時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。

Google検索広告で効果の出るキーワード選定の基本

Google検索広告(リスティング広告)では、広告を配信する商品やサービスに合うキーワードを設定することで、効果的な運用が期待できます。商品やサービスに合うキーワードは、どのように選定したら良いのでしょうか。

ここではキーワード選定を行う際の3つの基本について解説します。

方向性を示すメインキーワードを選定する

まずは軸となるメインキーワードを決めます。メインキーワードには広告を配信する商品やサービスを表す語句を選びます。例えばオフィス向けのデスクを販売しているのであれば、メインキーワードは「オフィスデスク」などになるでしょう。

また複数の選択肢を用意することも大切です。例えば、オフィス向けのデスクは「オフィス机」や「OAデスク」と呼ばれることもあります。同じ商品でも複数の呼び方があったり、類似した語句が用いられたりすることがある場合は、全ての名称をメインキーワードの選択肢として挙げましょう。

選択肢が揃ったら、ユーザーがよく検索するキーワードを確認します。確認するには後述のキーワードプランナーやラッコキーワードのようなツールを使用すると良いです。これらのツールでは各キーワードの月間予測検索ボリュームを確認することができます。複数の選択肢の中から、ユーザーにより多く検索されているキーワードを調べ、メインキーワードに設定しましょう。

絞り込みをするサブキーワードを複数出す

メインキーワードが決まったら、サブキーワードの候補を集めます。サブキーワードは商品やサービスの種類や、特徴などを絞り込むためのキーワードのことで、メインキーワードと合わせて設定します。

例えば「オフィスデスク」をメインキーワードとした場合、「中古」「安い」などがサブキーワードとして挙げられます。サブキーワードでも類似した語句を集めて、できる限り多くの選択肢を用意します。「中古」であれば「古物」、「安い」であれば「格安」などです。複数の選択肢が揃ったら、ツールを使ってより検索ボリュームの多いものを選びましょう。

またサブキーワードは、1つのメインキーワードに対して複数設定することも可能です。「オフィスデスク 中古」に「安い」というサブキーワードを追加して「オフィスデスク 中古 安い」とすることで、「中古のオフィスデスクを求めているユーザー」から「中古の安いオフィスデスクを求めているユーザー」にターゲットを絞ることができます。サブキーワードはいくつでも追加することが可能ですが、3つ以上のサブキーワードを追加すると対象となるユーザーの条件を絞りすぎてしまい、検索ボリュームが少なくなってしまうため、メインキーワードに対して、掛け合わせるサブキーワードは2つまでにすると良いでしょう。

ターゲットに合うキーワードのみを残す

キーワードを選定する際は、単に検索ボリュームが大きいワードを選べば良いというわけではなく、選定したキーワードが、ターゲットが求めているものと合致しているかどうかを確認する必要があります。

例えば商品の高級感や機能性を売りにしているのに、「格安」といったキーワードを設定して広告を出しても、ユーザーの求めるものとは合わないでしょう。「格安」というキーワード自体の検索ボリュームが多いとしても、狙ったターゲットとは違う層のユーザーがWebサイトに来てしまっては、CVにつなげることは難しいです。

リスティング広告のキーワード選定では、複数のキーワード候補の中からターゲットが検索しそうなキーワードのみを残すことが重要です。

キーワード選定を行うときのポイント

効果の高い広告運用をするためには、入札価格や目的、競合の状況などキーワード選定をする際に確認したいポイントがいくつかあります。

ここで解説するポイントをキーワード選定にぜひ役立ててください。

入札価格が適当か

リスティング広告ではキーワードごとに入札価格が異なります。入札価格とは、広告主が支払っても良いと考える広告1クリックあたりの金額のことです。

リスティング広告ではオークション形式で広告の掲載順位が決まります。Googleでは入札価格と広告の品質で広告ランクが決まり、この広告ランクが高いほど上位に広告が掲載されやすくなります。入札価格の金額がより高い広告ほどランクが高くなりやすく、多くの広告主が設定しているキーワードは競争率が高く、クリック単価が高くなる傾向にあるのです。キーワードは広告主が自由に選べますが、入札価格が高いキーワードで一定のクリック数を稼ぐためには、広告の予算も高く設定しなければならないでしょう。

Googleキーワードプランナーでは過去にそのキーワードの検索結果画面に表示された広告の入札単価を確認できます。過去のデータを参考に、自社で検討しているキーワードの入札価格はいくらなのか、その金額は予算の範囲内なのか、費用をかけるだけの効果が見込めるのかを確認しましょう。

競合の状況はどうか

検討しているキーワードで、どのような広告が実際に表示されるのかをチェックしてみましょう。多くの競合他社がいて、商品やサービスが自社よりもキーワードにマッチしているのであれば、キーワードを変えた方が広告の効果が高まるかもしれません。

先ほども触れましたが、広告の掲載順位は広告ランクによって決まります。入札価格については競合よりも高い予算を設定することでランクが上がる可能性もありますが、広告の品質の点では、キーワードと広告文の関連性やランディングページ(LP)の利便性など、複数の要素で競合他社より高い品質を目指さなくてはならず、思うようにランクを上げることが難しい場合もあるでしょう。

競合の状況を見て、キーワードの組み合わせを変えるなど柔軟に対処していくことも大切です。

リスティング広告のキーワード選びに役立つツール

効果的なキーワードを見つける際には、専用ツールを使うと効率が良いです。キーワード選定に使える便利な無料ツールを2つご紹介します。

Googleキーワードプランナー

GoogleキーワードプランナーはGoogleが提供しているもので、広告サービスと連動しています。入力したキーワードの入札価格や月間検索ボリュームなどのデータを見ることが可能です。また入力したキーワードと、よく一緒に検索されている単語なども表示されるため、サブキーワードを見つけるのにも役立ちます。Googleのリスティング広告を配信する際には利用したい基本的なツールです。

ラッコキーワード

ラッコキーワードは、サジェストキーワードや共起語などを見つけるためのツールです。サジェストキーワードとは、特定のキーワードとよく一緒に検索されているキーワードのことです。検索窓に語句を入力した際に、検索候補として出てくるキーワードがこれに当たります。一方で共起語とは、特定のキーワードとよく一緒に使われているキーワードのことです。主にコンテンツ制作などで使われます。ラッコキーワードでメインキーワードを入力して検索すると、サジェストキーワードや共起語が一覧で表示されます。Googleや楽天、Bingなどの検索エンジンごとにサーチできるのが特長です。

成果を上げるために欠かせないキーワード設定

広告ではクリック数だけでなく、CV率を上げないと効果的な運用ができているとは言えません。そこでCV率を上げてコンバージョン数の増加につなげるためにはキーワードをどのように工夫したら良いのかについて解説します。

キーワードのマッチタイプ

Google検索広告のキーワードのマッチタイプは「完全一致」「フレーズ一致」「部分一致」の3つです。マッチタイプとはキーワードの広告掲載範囲の絞り込みを行う設定のことです。

完全一致はキーワードとユーザーが検索した語句が完全に一致しているとき、もしくは同じ意味合いの語句を検索したユーザーに広告が表示されます。フレーズ一致で設定すると、検索された語句の中にキーワードが含まれていると広告を表示します。例えば「オフィスデスク」をフレーズ一致で設定した場合、「オフィスデスク 安い」で検索したユーザーにも広告が表示されるのです。完全一致より広告の掲載範囲が広くなり、多くのユーザーに広告を表示することができます。また部分一致ではキーワードの一部や関連するキーワード、類義語なども含めて検索語句と一致した際に広告を表示させるため、完全一致やフレーズ一致よりもさらに掲載範囲が広いです。

完全一致は条件が絞り込まれるので、高いCV率が期待できるでしょう。しかし広告の表示回数が極端に少ないようなら、フレーズ一致や部分一致を選択して広範囲に広告を表示させ、アクセスの向上を図るのも一つの選択です。

除外ワード

クリック数は多いのにCV率が低い場合は、どのキーワードで検索してきたユーザーのCV率が低いのかを調べます。特定のキーワードでアクセスしてきたユーザーのCV率が低いようであれば、それを除外キーワードとして設定しましょう。除外キーワードに設定したキーワードを含む検索では広告が表示されなくなるため、CV率の低さを改善できるかもしれません。

まとめ

リスティング広告はキーワード選定が重要です。そのためターゲットと競合の分析をしたのち、しっかりと戦略を練ってキーワードを決めていく必要があります。そしてキーワードを設定できたからといって満足せず、クリック率やCV率を常にチェックし、キーワードの組み合わせを変更するなどして改善を図っていきましょう。そうすることで、より質の高い広告戦略を進めることができるはずです。