インスタグラム広告のターゲティングの種類とは?成果につながる4つのポイント

インスタグラム広告では、画像や動画に重点を置いた広告を、インスタグラム内のフィードやストーリーズといった場所へ配信できます。

ユーザーの目には一般的な投稿と同じ場所に時々広告が混ざるような形で届くため、「広告」の表示はありますがあからさまに広告とはわかりにくいものになります。

本記事では、インスタグラム広告をどのユーザーに配信するかを決定する「ターゲティング」について詳しく解説します。

後半では、インスタグラム広告の成果を上げるために行うべきターゲティングの4つのポイントもご紹介しているので、ぜひ最後まで読んで参考にしてみてください。

※本記事の情報は2022年5月時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。

インスタグラム広告とは?

インスタグラム広告は、2010年にリリースされたSNS「Instagram」に掲載するWeb広告です。インスタグラム広告のサービス開始は、その5年後となる2015年5月。

また2017年にはSNS内で商品の発見~購入までを行える、インスタグラムショッピングがリリースされました。現在も積極的にアップデートが行われ、機能が拡大し続けています。

インスタグラム広告の基本的な使い方について詳しく知りたい方は、こちらの記事もぜひチェックしてみてください。

▼インスタグラム広告のやり方│失敗例やコツを徹底解説

インスタグラム広告はターゲティングの精度が高い

他のWeb広告と同様に、インスタグラム広告にはターゲティングという、広告を配信するユーザーを絞り込む機能があります。

インスタグラムは、世界最大級のSNSであるFacebookと同じくMeta社が運営しているため、インスタグラムのターゲティングには

  • ユーザー数の多いFacebookのデータを活用できる
  • Facebook広告と同じ機能が備わっているが使える

といった特長があります。なお最適化機能とは、よりコンバージョン(CV)につながりそうなユーザーに対して優先的に広告を配信する設定のことです。

これによりインスタグラム広告では、マーケティング戦略に基づいた設定をきちんと行うことで、比較的精度の高い広告配信が期待できます。

インスタグラム広告のターゲティングの種類

インスタグラム広告のターゲティングには以下の3種類があります。

  • コアオーディエンス
  • カスタムオーディエンス
  • 類似オーディエンス

ターゲティングを行う場合は3つのうちどれかを選んで、広告を配信します。1つの広告セットに対して、2つ以上のオーディエンスを選ぶことも可能です。

それぞれのオーディエンスについて、詳しく見ていきましょう。

コアオーディエンス

コアオーディエンスは、広告の配信先となるユーザーの条件を最も細かく決められるターゲティング設定です。

位置情報や興味関心、役職などのユーザー属性に応じて設定でき、設定内容によって、広告を配信するユーザーや配信ボリュームが大きく変わります。設定内容の詳細は以下の通りです。

 

種類詳細の項目内容
位置情報 国都市(都道府県・州・市区町村)郵便番号住所ビジネスを展開したい都市や国、コミュニティに居るユーザーを指定する
行動Soccerその他のカテゴリデジタルアクティビティモバイルデバイスユーザーモバイルデバイスユーザー/デバイスの使用期間政治(米国)旅行海外在住者消費者の分類記念日購入行動過去の内容やデバイスの利用状況といった消費者行動に基づいてユーザーを指定する
利用者層データ地域年齢性別使用している言語属性(学歴、ファイナンス、ライフイベント(引越しや転職))子の有無、交際、仕事)特定の属性・ライフステージにいるユーザーを指定する
興味・関心スポーツ・アウトドアテクノロジービジネス・業界フィットネス・ウェルネスレジャー施設家族と交際関係食品・飲料品選択肢の内容に興味・関心のあるユーザーを指定する
つながりビジネスのFacebookページやイベントとつながっている人を含めて広告を配信する、もしくは除外して新たなユーザーに配信する

カスタムオーディエンス

カスタムオーディエンスは、既存顧客や過去に広告を配信した際にリアクションのあったユーザーと類似している属性を指定するターゲティング設定です。

いわゆるリターゲティング広告のような絞り込みができ、優良顧客やビジネスに関心を示しているユーザーに対して、広告を配信できます。

設定内容の詳細は以下の通りです。

種類詳細の項目内容
連絡先リストメールアドレス携帯電話番号FacebookユーザーIDインスタグラムアプリのユーザーIDCRMシステムや実店舗で得た情報からユーザーを指定する
アプリの利用者Facebook SDKを実装することで、ゲームの継続的なプレイやアイテムの閲覧購入といったアプリ内アクションを実行するよう促す
サイトのビジターFacebookピクセルを設定することで、Webサイトにアクセスしたり特定のアクションを実行したりしたことのあるユーザーを自動で指定する

類似オーディエンス

類似オーディエンスは、反響が期待できるユーザーに対して広告を配信できるターゲティング設定です。

既存顧客と共通する興味関心や特徴を持ったユーザーに広告を配信することで、見込顧客へ自社の商品やサービスをPRすることが可能です。

基準となる既存顧客リストのボリュームについて、Meta社は少なくとも千人~5千人規模の優良顧客グループであることを推奨しています。優良かどうかの指標には、過去の購入金額や総注文量などさまざまなものがあります。

なお顧客リストのデータは、ピクセルデータ、モバイルアプリデータ、Facebookページのファンから作成されたもの以外の、カスタムオーディエンスとして設定した内容を使用します。

インスタグラム広告のターゲティングの設定手順

インスタグラム広告を作成する際は、ビジネスマネージャアカウントで広告マネージャを開き、キャンペーンと広告セットを作成します。

ターゲティングの設定は、広告セットの中で行います。キャンペーンの設定ができたら「広告セット」タブを選び、「オーディエンス」セクションで広告のターゲットとなるユーザーを指定しましょう。

オーディエンスターゲティングの他、広告セットでは以下の項目も設定可能です。

  • 予算と掲載期間
  • 広告配信の最適化
  • 入札価格
  • 任意の広告セット名

インスタグラム広告で成果を出すターゲティングのポイント

ターゲティングを有効活用して、インスタグラム広告の成果をより良くするためには、以下の4つのポイントを押さえておきましょう。

  • オーディエンスのペルソナをしっかりと設定する
  • 成果が出ている競合の広告をチェックしておく
  • オーディエンスを絞り込みすぎない
  • 複数のターゲティングを同時に行って結果を検証する

一つずつ詳しく解説します。

1. オーディエンスのペルソナをしっかりと設定する

インスタグラム広告でターゲティングを行う際は、ペルソナが重要です。

ペルソナとは、自社の商品やサービスを利用する、具体的な架空の人物像のこと。もともとは心理学の用語で、スイスの心理学者であるカール・グスタフ・ユング氏が提唱した考え方です。

Webマーケティングの世界では、架空のユーザーモデルをペルソナと呼び、これを設定した上で商品・サービスの設計や販売戦略の組み立てを行います。年齢や性別といった基本的な情報だけではなく、趣味や家族構成、私生活の悩みなども細かく設定していきます。

ペルソナを設定する際は、必ず正しいデータを元にして、根拠のある仮説を立てるようにしてください。もしもペルソナが間違っていると、見込んでいる反響を得られない可能性があります。

また曖昧なペルソナを設定してしまうことで、本来届けたいユーザーに広告を届けられなくなる他、自社の商品やサービスを必要としないユーザーに広告が届いてしまう状況も考えられます。

インスタグラム広告でターゲティングを行う場合は、広告の精度を上げるためにあらかじめペルソナをきちんと決めておき、それに沿って正しくオーディエンスを指定しましょう。

事前に3C分析などのフレームワークを活用して、自社の商品やサービスの強みについて掘り下げ、分析しておくのもおすすめです。

成果が出ている競合の広告をチェックしておく

冒頭でもお伝えした通り、ユーザーはインスタグラムの中で、他のユーザーが投稿した内容を次々と見ながら一緒に広告も目にします。

そのためインスタグラム広告には、ひと目でユーザーの目にとまるようなインパクトと、内容を読んだりクリックしたりといった次の行動を引き出せるだけの分かりやすさが必要です。

  • ペルソナが近い競合他社はどのような広告を出稿しているのか
  • ユーザーからどのように見えるか

といった内容を考慮した上で、オリジナル性の高いクリエイティブやテキストを作りましょう。

Meta社が提供している「広告ライブラリ」を活用すると、現在掲載中の広告を検索することが可能です。

▼広告ライブラリ
https://www.facebook.com/ads/library/?active_status=all&ad_type=political_and_issue_ads&country=JP&media_type=all

オーディエンスを絞り込みすぎない

オーディエンスを必要以上に細かく設定してしまうと、広告の配信ボリュームが少なくなってしまうため、マーケティング戦略に基づいて適切な項目のみを設定するようにしてください。

また絞り込みすぎてしまうと、クリック単価(CPC)やインプレッション単価(CPM)といった費用の指標が高騰します

CPCはユーザーが広告をクリックした時、CPMは広告がユーザーに表示された時に発生する費用です。CPCが高くなることでクリックの母数が減り、結果として得られるCVが少なくなるので、顧客獲得単価(CPA)や広告の費用対効果(ROAS)が悪くなるリスクがあります。

さらに配信数が限られてしまうことで、取得できるユーザーデータの数が減り、Facebookの最適化機能の精度が落ちてしまうという懸念もあります。

複数のターゲティングを同時に行って結果を検証する

インスタグラム広告に限りませんが、ある商品やサービスについて初めて広告を出稿する際には、2つ以上の広告を作成して複数のターゲティングを同時に行うのがおすすめです。

オーディエンス以外の条件は全て同じという広告をいくつか配信することで、それぞれのターゲティングに対する効果を比較することができます。

また広告の配信が終了したら、必ず内容を振り返るようにしてください。どのオーディエンスが自社の商品やサービスと相性が良いのかを知るきっかけになるはずです。

予測とは違う層のユーザーからの反響がある場合などは、しっかりと分析を行うことで、これまで気づいていなかったユーザーニーズが見つかる可能性もあります。

まとめ

インスタグラム広告を配信する際は、本記事でご紹介した内容を参考にして、ターゲティング機能を活用した精度の高い広告運用を行いましょう。

適切な設定をするためには、ポイントを押さえた準備をしっかりと行い、配信後には十分に効果を検証することが大切です。

Web広告の運用や管理を楽にしたいのなら、インターネット広告集客ツールのアドスタがおすすめです。

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