Facebook広告で効果が出ない!考えられる要因とは?

Google広告やYahoo!広告と並んで高いシェアを誇っているFacebook広告。Facebookは全世界で30億人近いユーザーが利用している、世界最大規模のSNSの一つです。Facebook広告はFacebookだけではなく、MessengerやInstagram、Audience Networkにも広告を配信することができます。

Facebook広告に取り組んでいる企業は多いと思いますが、中には十分な成果を得られていないと感じているところもあるのではないでしょうか? 本記事ではFacebook広告で効果が出ない場合に考えられる要因と、その改善方法について解説します。

※本記事の情報は2022年3月時点のものです。最新情報は公式サイトをご確認ください。

Facebook広告で効果が出ない場合に考えられる要因と改善方法

Facebook広告を運用していて、「広告からWebサイトへのアクセスが伸びない」「アクセスが増えてもコンバージョン(CV)につながらない」といった問題に直面した経験がある方もいらっしゃるでしょう。

これはFacebook広告の仕様に問題があるのではなく、運用手法に問題がある場合がほとんどです。具体的には各種設定を適切に行えていなかったり、成果を出すためにやってはいけないことをやってしまっていたりといったことが考えられます。Facebook広告の特長として詳細なターゲティング設定が可能ということが挙げられますが、この本来は広告の成果を高めるための機能であるはずのものも、広告運用者がその仕様を十分に理解できておらず適切に設定を行えていない場合は、かえって成果につながりずらくなってしまう可能性もあるのです。ここからはFacebook広告で効果が出ない場合に考えられる要因と、その改善方法を一つずつご紹介していきます。

広告を配信する商品・サービスがFacebookのユーザー層にマッチしていない

一口にWeb広告と言っても、掲載先ごとにそれぞれ異なる特徴があります。Facebook広告にももちろん特徴があり、そのうちの一つが他のSNSとはユーザー層が異なる点です。

日本のFacebookの全世代の利用率は32.7%で、年代別に見ると30代が最も多く、48.2%の人が利用しています。続いて20代が39.3%、40代が35.9%と続き、男女別に見ると男性33.2%、女性32.1%と男性の方がやや多いのです。(※)

このFacebookのユーザー層から考えると、10代の学生が好むような商品・サービスの広告よりも、30代のビジネスパーソン向けのBtoBやBtoCの商品・サービスの広告の方が、成果が得られやすいでしょう。Facebook広告で成果を得られていない場合は、まずその商品・サービスがFacebookのユーザー層とマッチしているかどうかを改めて考え、マッチしていない場合は、別の掲載先に変更することをおすすめします。

※参考:総務省「ソーシャルメディアの利用状況」https://www.soumu.go.jp/johotsusintokei/whitepaper/ja/h30/html/nd142210.html

ターゲティングの設定が間違っている

Web広告においてターゲティングは、成果を左右する重要な要素の一つです。商品・サービスのターゲットを明確にした上で、そのターゲットに合うようにターゲティングの設定を行いましょう。

Facebook広告のターゲティングには、以下の3つの設定方法があります。

コアオーディエンスユーザーの年齢や性別、地域、興味関心といった項目で絞り込む
カスタムオーディエンス広告主が持つ顧客リスト、アプリの利用者、過去にWebサイトを訪れたユーザーから絞り込む
類似オーディエンス既存顧客と共通の特徴を持つ潜在層のユーザーに絞り込む

そもそも商品やサービスのターゲットが間違っている以外にありがちなミスとして、細かくターゲティングの設定をしすぎた結果、広告を配信するユーザーを絞りすぎてしまうといったことが挙げられます。そもそも広告が表示される回数が少なくなってしまうので、成果が出にくいでしょう。

そもそもFacebook広告は、基本的に広告と関連性の高いユーザーを自動でターゲティングしてくれるので、必ずしも広告主がターゲティング設定を行わなければならないというわけではありません。ターゲティングの設定は、さらにターゲットを絞り込みたい場合に使用することをおすすめします。

類似オーディエンスのソースや設定が不適切

「類似オーディエンス」は前述した通り、既存顧客と共通の特徴を持つ潜在層のユーザーに絞り込む設定です。広告主がソースオーディエンスを指定することで、そのソースオーディエンスに含まれるユーザーと共通の属性を持つユーザーをFacebookが自動で抽出し、広告を配信します。

指定するソースオーディエンスには、作成済みのカスタムオーディエンスを利用します。もしも類似オーディエンスを利用していて、広告の成果がなかなか上がらないのであれば、ソースオーディエンスに含まれるユーザーが少なすぎたり、誤ったソースオーディエンスを指定していたりする可能性があるので、中身を確認してみましょう。また広告のクリックはされるけれども、コンバージョン(CV)に至らないと言う場合には、ソースオーディエンスの質を見直してみるのもおすすめです。

類似オーディエンスでは、ソースオーディエンスとのマッチ率を指定できます。割合を小さくするほどマッチ率の高いユーザーに広告を配信できますが、その分対象が少なくなります。一方で割合を大きくするほどマッチ率の低いユーザーも含まれるようになり、対象が多くなります。そもそも広告の表示回数が少ないのであれば割合を大きくする、クリック率が低いのであれば割合を小さくするなど、状況に応じて調整しましょう。

Facebookピクセルが正しく設置されていない

管理画面上のデータとして、Facebookからの流入はあるけれどCVに至っていないという場合、Facebookピクセルが正しく設置されておらず、CVが計測できていない可能性があります。

Facebookピクセルとは、Webサイトを訪れるユーザーの行動を把握し、広告の効果測定を行うために設置するJavaScriptコードです。

Facebookピクセルを設置すると以下のようなことが行えます。

 ・CVの計測

 ・リマーケティング設定

 ・オーディエンスリスト、類似オーディエンスの作成など

Facebookピクセルを利用する場合は、Webサイト上で以下の作業が必要です。

・全ページにFacebookピクセルを設置する

・コンバージョン計測用のタグをサンクスページに設置する

Facebookピクセルを設置したら必ずテストを行い、正常に動いているかを確認しましょう。CVの計測ができていない場合は、記述ミスや設置漏れがないか見直してみてください。

広告のクリエイティブがユーザーに響いていない

Facebook広告では画像や動画などのクリエイティブの質が重要です。一目でユーザーの興味を引くことができなければ、広告のクリックや「いいね!」「シェア」といったアクションを引き出すことはできないでしょう。

またFacebook広告では、各広告フォーマットに対して以下のテキスト量が推奨されています。

画像広告見出し:125文字以内(リンクなし)メインテキスト:25文字以内(リンクつき)説明:30文字(リンクつき)
動画広告見出し:25文字以内(リンクつき)メインテキスト:125文字以内(リンクなし)説明:30文字以内(リンクつき)
コレクション広告見出し:25文字以内(リンクつき)メインテキスト:90文字以内(リンクなし)

ユーザーの約90%がスマートフォンアプリからFacebookを利用しているため、スマートフォンでも全文表示可能な上記の文字数に納めることでユーザビリティを高められるのです。

広告のクリック率や動画のインプレッション数が少ない場合は、クリエイティブをブラッシュアップしましょう。他の掲載先と同じクリエイティブを使い回しているのであれば、Facebook広告専用のクリエイティブを作った方が良いかもしれません。複数のクリエイティブを作成して、A/Bテストを実施するのもおすすめです。

テキスト量が多い場合は、内容を整理してFacebookの推奨範囲内に収まるように文言を調整しましょう。

大幅な配信設定の変更を繰り返している

広告運用はデータが集まれば集まるほどパフォーマンスが安定していく傾向にあります。なかなかCVに至らないからと大幅な配信設定の変更を繰り返していると、十分なデータが集まらず、広告運用を最適化できません。

Facebook広告では大幅な配信設定の変更を、以下のように定義しています。

ターゲット設定の変更最適化イベントの変更クリエイティブの変更広告セットに新しい広告を追加広告セットを7日間以上停止入札価格上限もしくはターゲット単価の変更(変更の度合いによる)

情報収集期間中は広告のパフォーマンスが安定しないため、CPAが普段よりも高くなることがあります。配信規模によっても異なりますが、情報収集期間は大体1週間前後と言われています。広告を配信したのにCVしない、CPAが高いという状況だと、設定を見直さなければという気持ちになってしまいますが、出稿後、あるいは大幅な配信設定の変更後1週間程度は設定に手を加えずに、ぐっと我慢して見守るようにしましょう。

同じ広告を掲載し続けている

どんなに優れたクリエイティブの広告でも、長く掲載し続けていると新鮮味が無くなり、ユーザーの興味が薄れていきます。競合が打ち出してきた新たな広告に、ユーザーの興味が移ってしまうということもあるでしょう。広告の成果を確認しつつ、ユーザーの興味を引き続けられるよう、広告のクリエイティブは一定期間で変更するようにしましょう。

関連度スコアが低い

Facebook広告の関連度スコアとは、ニュースフィード上で広告を見た人の「いいね」やクリック数などから、肯定的・否定的な反応のデータを広告評価の数値として表したものです。「いいね」やクリックが多い広告は関連度スコアが高くなり、一方でユーザーが広告を非表示にしたり報告したりした広告は関連度スコアが低くなります。

関連度スコアは10段階評価で、10が最も評価が高く、1が最も評価が低いです。関連度スコアが高いと価格を抑えて広告配信ができるようになったり、クリエイティブのABテストを実施しやすくなったりといったメリットがあります。

関連度スコアが低い場合は、広告のクリエイティブを変更したり、ターゲティングを見直したりしましょう。

そもそもFacebook広告が掲載されない場合に考えられる要因と対処法

Facebook広告の設定を行ったにも関わらず、広告が掲載されない……。そんな場合に考えられるのは、主に以下の3つです。

 ・広告の審査に落ちている

 ・広告掲載期間が設定されていない

 ・オークションの競争度が変化した

それぞれについて正しく理解し、適切に対処しましょう。

広告の審査に落ちている

Facebook広告が配信されない理由としてよくあるのが、広告の審査落ちです。

どんなWeb広告でも、広告出稿時には審査があり、通過できなければ広告の掲載はできません。

Facebook広告の審査では配信しようとしている広告が「広告ポリシー」に準拠しているかどうかをチェックしています。広告のクリエイティブやテキスト、ターゲット設定などの他、遷移先のWebサイトやその他のリンク先も審査の対象になることがあります。「広告ポリシー」に違反しているとみなされた場合は、その点が改善されるまで広告の配信はできません。また禁止コンテンツに該当する場合は、そもそも広告配信ができません。

広告の設定が完了すると自動で審査に移行し、原則24時間以内に審査結果が通知されます。非承認の場合はその理由が記載されているので、指摘に合わせて広告の内容を見直しましょう。

※Facebook広告「広告ポリシー」

https://ja-jp.facebook.com/policies/ads/

広告掲載期間が設定されていない

Facebook広告を配信するには、広告掲載期間を設定する必要があります。広告掲載期間が未設定だと、いつまでも広告配信が開始されません。

Facebook広告の掲載期間は細かく設定することができ、ターゲットとなるユーザーがFacebookを見ていそうな時間帯や曜日に絞って広告を配信することも可能です。

広告の設定を行う際は、忘れずに掲載期間も入力しましょう。

オークションの競争度が変化した

これまでは問題なく広告が掲載されていたのに、急に広告の掲載頻度が減った、広告が掲載されなくなったという場合、オークションの競争度が変化した可能性があります。

Facebook広告ではオークションによって、ユーザーに表示される広告が決まります。オークションで競うのは「広告の全体的な価値」で、その価値は主に「入札価格」「推定アクション率」「広告品質」の3つの要素から判断されます。

競合が積極的に広告配信をしている場合、入札価格の相場が引き上げられ、現在設定している入札価格上限や平均目標達成単価上限では、十分に「広告の全体的な価値」を引き上げられなくなっている可能性があります。広告マネージャのオークション競争度を確認し、オークション競争度の変化が広告掲載に影響しているかを確認しましょう。

オークション競争度の高まりが広告掲載頻度の減少につながっている場合、最も簡単な解決方法は、上限の引き上げ、もしくは、削除をすることです。しかし、上限が引き上げられることによって、広告のコストパフォーマンスが下がる可能性があります。競合とバッティングしないようにターゲティングを変更するといった対応も考えられるので、状況や戦略に応じて広告の設定を見直しましょう。

まとめ

Facebook広告は精度の高いターゲティングが行えるため、適切な設定をして、商品やサービスのターゲットにしっかりと広告を表示することができれば、より効率的にユーザーを取り込むことができるでしょう。しかし各種設定に不備があったり、ターゲットに刺さらないクリエイティブで配信していたり、誤った方法で運用していたりすると、思ったような成果が出ないことも。

Facebook広告の特長や出稿手順、各種設定の内容などについてよく理解をした上で、運用を始めるようにしましょう。

・自社内にFacebook広告の知識や運用経験のある人がいない……

・広告代理店に運用を依頼する予算がない……

・もっと簡単にFacebook広告を運用したい

という場合には、インターネット広告集客ツール「アドスタ」の利用がおすすめです。簡単にFacebook広告を出稿できるのはもちろん、わからないことがあった場合は、LINEでプロに相談することもできます。まずは6日間の無料トライアルで、使い心地を試してみてはいかがでしょうか。